サウナの歴史は長く、地域ごとに独自の文化を発展させながら、現代まで受け継がれてきました。ここでは、サウナの起源から現在のトレンド、そして今後の発展について紹介します!

サウナの起源と発展

古代のサウナ文化

水を汲む

 サウナは約2000年以上前にフィンランドで、誕生しました。最初のサウナは、地面に穴を掘り、石を熱して水をかける「土のサウナ」と言われています。その後、木造の小屋型サウナが生まれ、「スモークサウナ」として発展しました。この形式は煙突がなく、室内に充満した煙を外に逃がした後に利用するため、独特の香りと温熱効果が特徴でした。

現在でもフィンランドの田舎ではスモークサウナが親しまれ、観光客向けの体験型施設も増えており、訪れた人々に伝統的な入浴体験を提供しています。スモークサウナは準備するのが難しいからこそ特別で、貴重な体験ができます。

中世のサウナの広がり

サウナ内 足と桶 中世のサウナのイメージ

中世になると、サウナはフィンランド国内だけでなく、ロシアやバルト地域にも広がりました。ロシアでは「バーニャ」として独自に発展し、暖炉に水をかけることで熱い水蒸気を発生させて、サウナ入浴を楽しみます。

モスクワ郊外にある老舗バーニャ「サンドゥニ・バーニャ」は、18世紀から続く老舗バーニャで、現代でも多くの人が利用しています。ここでは、ヴェニーク(木の枝葉)を使ったマッサージ「ウィスキング」や、氷水を使った冷却セッションが行われ、フィンランドサウナとはまた違った楽しみ方が提供されています。

近代の技術革新と世界への広がり

産業革命とサウナの進化

HARVIA サウナヒーター

18世紀から19世紀にかけて、煙突付きのサウナが登場し、安全性と快適性が向上しました。20世紀には、電気式サウナストーブが開発され、都市部でも手軽にサウナを楽しめるようになりました。

サウナヒーター世界トップシェアのブランド「HARVIA」は、1950年に設立され、暖かさと癒しを求めてサウナストーブを制作しました。この技術革新により、ハルビアは小さな家族経営から、サウナおよびスパソリューション界のグローバルマーケットリーダーへと成長しています。これにより、家庭でも気軽にサウナを楽しめるようになり、世界中のサウナ文化の普及に貢献しました。

日本のサウナ文化の発展

日本への導入と定着

サウナ 温度計

日本にサウナが本格的に導入されたのは、1964年の東京オリンピックの頃です。当時、フィンランド選手団が選手村にサウナを設置し、競技後の疲労回復に活用したことが、日本での関心を高めるきっかけとなりました。

スポーツ施設やカプセルホテルに併設され、サウナ施設が広まったのが、日本のサウナブームの始まりといわれています。

昭和・平成のサウナブーム

1990年代には、温浴施設ブームが到来し、お風呂に充実した付加価値の提供に力を入れるようになりました。最近の温浴施設では当たり前についているご飯屋さんや岩盤浴、ゲームセンターやマッサージなどの付加価値を充実させることで、人々の疲れを癒し人気を集めました。

温浴施設の付加価値としてサウナも再注目され、第2次サウナブームとなりました。

近年のサウナブームと新たな潮流

2010年代の再評価と「ととのう」ブーム

近年のサウナブームのきっかけとなったのが、タナカカツキさんの「サ道」です。「サ道」は、タナカさんがサウナにはまっていく過程をエッセイとイラストで記したもので、2019年、テレビドラマとして放映されたことで、特に若年層を中心にサウナが広まりました!サウナはおじさんが行くところというイメージを払拭し、若者や女性がサウナにはまるきっかけになりました。

私もサウナはおじさんが好むもので、「なんかあっついだけの部屋やん!」と思っていましたが、ドラマ「サ道」を見て、サウナの楽しみ方を学び、実際にサウナに入り、まんまとはまりました!

また、「ととのう」という概念が広まり、サウナ・水風呂・外気浴を組み合わせる温冷交代浴が大きなブームとなりました。例えば、静岡県の「サウナしきじ」は、地下水を使用した水風呂が有名で、多くのサウナーが「究極のととのい体験」を求めて訪れる聖地とされています。

2020年代の進化と多様化

モクラス サウナショールーム

コロナ禍以降、プライベートサウナやテントサウナが急成長しました。自然に囲まれてサウナに入り、リラックスしながら家族や仲間たちとコミュニケーションをとる最高の時間が人気を集めました。また、デジタルの世界から離れることのできる時間を大切にする人たちが増え、自然の中でサウナに入り、ゆっくりとした時間を過ごせる施設も増えています。

また、住宅にサウナを設置する人も増えています。自宅サウナの最大の魅力は、自分の好きなサウナを作ることができるということです。温浴施設だと施設が設定している温度や湿度で楽しまなければなりませんが、自宅サウナは、低い温度でじんわり温まったり、高い温度で一気に汗をかいたりと、自分好みのサウナを設定することができます

フィンランドでは一家に一台サウナが当たり前で、サウナは家族とコミュニケーションを取る大切な場所です。大人になって、家族と一緒にお風呂に入るのは少しハードルが高いですが、サウナだと気軽に一緒に入れて、家族団欒の時間が増えるかもしれません。

HARVIAJAPANの社長が「ウォシュレットも最初はなんだこれとなっていたが、使って快感を知ってしまうと、ウォシュレットなしのトイレでは満足できなくなるのと同じで、サウナもまずは体験してほしい。いつか自宅サウナが当たり前になる。」とおっしゃっていたのがすごく私の頭の中に残っています。実際に体験して自宅にサウナを導入する人が増え、日本でも「一家に一台サウナ」が実現することが楽しみです!

日常生活でサウナを身近に感じることが多くなってきた気がするのは私だけではないはずです。休みの日にアニメを見ていると、普通にバーニャが登場して驚きました。地域に合わせて発展してきたサウナが現代のアニメにも登場してきて、当たり前のものとして日常に浸透しているんだなと思いました!

今後のサウナの発展

サウナ 水に入る女性 イメージ

AIによる温度・湿度調整機能を導入し、個々の体調に合わせたサウナ体験が可能になりつつあります。また、サウナ室にWi-Fiを搭載し、帰宅時間に合わせて温めておくなど、生活スタイルに合わせてととのうことができるようになっています。

地球にやさしく環境に配慮したサウナも登場しており、太陽光の力でサウナヒーターを動かすサウナなどが開発・実用化されています。現代社会に合わせた環境負荷の少ないサウナが求められるようになっています。

また、地域の活性化にもサウナは活用されています。香川県観音寺市にある温浴施設では、サウナをレベルアップさせることで、お客様の数が増え、超話題のスポットとなっています。

このように現代社会においてサウナは単なる入浴施設ではなく、健康促進、リラクゼーション、社交の場として進化し続けています。今後も、新たな技術やライフスタイルの変化に合わせて、さらなる発展を遂げることでしょう。

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この記事を書いた人

モクラス

お客様から製造依頼を頂いた、住宅内装建材を製造する製造メーカーです。
全ての加工を自社で行う事により、お客様の新商品の企画から販売開始までを短時間で実現する事ができます。